昨日。
こわれ者の祭典、無事に終了しました。
ご予約の方だけで100人以上だったそうで、満員御礼!
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香山リカ先生と、月永皓瑛さん、草枕さん、ワタシの「トウキョウこわれ者」四人で行ったのは、ホントのお医者さんとホントの患者さんによる精神科コントでした…!!
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(月永くんのキメ顔がばっちりすぎる)
香山先生が白衣を着てステージにいる時点で笑いが起きてて、さすがという感じ…!
ワタシは、香山先生のところへ来る絵描きの患者さんという役でした。
「思ったよりちゃんと練習しててウケた」というコメントをもらえて至極でした!
写真等はまた後日頂き次第UPしようと思います。


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こちら、こわれ者の大ボス月乃さん。貫禄のあるパジャマ姿…。

こわれ者の祭典は、今年で東京進出10周年だそうです。
一番最初にこわれ者を見たのが初・東京公演の時だったので、なんと10年見ている事になります。


かな〜り深い鬱の沼にいた私が、初めてこわれ者を見て思ったのは、「この人達は私と同じではない」という事でした。
「同じようなつらさを持った」と謳われているのに、家を出るのに精一杯な自分と、ステージでパフォーマンスをするこわれ者メンバーと自分との間にはすごく大きな差があって、その事が嫌だったのを覚えています。

悔しくて、妬ましくて、憧れてて、だから「こわれ者とかいって、もうこわれてないじゃん」とか思って、でもそうして人と比べてしまう自分が誰より嫌いでした。
イベントの帰り道、駅から家まで泣きながら帰った事が何度かありました。


でも、やっぱり、自分が誰にも相談出来ず抱えている事を、表現して発表している人がいる、という事実は私の安心になっていました。
病院の話、死にたい気持ち、リストカットの話、仕事が出来ない事…そういう事も、ここで会った人達となら、憚りなく共有することが出来ました。
「ちゃんと出来ない人」も、「ちゃんと」世間にいるんだ、いていいんだ、と確認出来る事に、随分救われていたんです。

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いま私は、絵を発表したり、表現をしてどんどん出して行ける立場になったけれど、初めてこわれ者を見た時に感じた「この人達は、私なんかとは違う」という気持ちは、ずっと頭の中にこびりついています。

誰にもわかってもらえない、でも誰かにわかってもらいたい。
でも拒否しないで欲しい、受け入れて欲しい。
でもそういう風に考える自分は嫌われてしまうんじゃないかと思う。
だったら解ってもらえなくてもいい、一人の方がいい、でも寂しくて不安ですごく怖い…

今でも私の中には、そういうことを言う私がいて、その言葉に対して自分がどういう言葉や行動で答えていくのかというのが、全ての制作の軸になっている気がします。


「つらいんだね。気持ち、わかるよー」って言いたいです。
人と話していて、そう思ったら、そう言います。
でも半分は嘘なんです。他人の痛みなんて、そうそう解るわけがありません。
でも、「わかってもらえないんだ」って思ってしんどくなってしまう、その気持ちに対してだけでもいいから「わかるよー」って言いたいです。

こわれ者をずっと見てきて、それから今回出演させて頂いて、私にとってこわれ者やそのつながりで会った人たちは、まさにその、生ぬるくて生産性もなくて、先へ進む感じも特にしない「わかるよー」を、ずっと言ってくれていたんだなと感じました。

そして、その生ぬるさがあったからこそ私は、死にたい時間も、死なずに生きてこられたんだと思います。

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展示やゾンビ道場で知り合った方がこの日何人かお越し下さいました。
私がこわれ者からもらったモノを、今度は私から他の人の所へプレゼント出来たかなって思えて、嬉しかったです。

本当にありがとうございました。
次回は、バクガキとのライブ。10月11日(土)高円寺U-hAです。
しばらく間が空くので、ちょっと頭をすっきりさせて臨もうと思います。

誰かの為とか、そういう言い方はあまり好きじゃ無かったけど、最近は確実に、誰かの為に絵を作っているという自覚があります。
「わかってもらえない」と塞いでしまう孤独感の隣に、私の作品がちょこっとでも座れるといいなと思います。
それでちょっとでも安心してもらえたら、それは作り手にとって、すごく大きな安心になるんです。